介護職でキャリアアップを狙うなら、資格取得は欠かせない。介護の基礎技術の習得を証明する資格として、「介護基礎技能認定」がある。この資格は、日本医療教育財団が主体になって行っているもので、認定を受けると介護のプロとして公的に認められることになる。介護職だけでなく、ボランティアや家族の介護にも役立つ知識や技術が得られるもので、他の資格と組み合わせることで、介護現場での年収アップも狙える資格だ。
認定のためには、まず日本医療教育財団が認める教育機関でカリキュラムを修了し、修了試験に合格しなければならない。カリキュラムは座学と実技に分かれており、座学では福祉の基礎から認知症や障害の知識、生活援助や介護技術など、介護に関わる事柄を包括的に学ぶ。また、実技では、体位変換や車椅子、食事介助について学ぶ。修了試験は、学科試験においては資料の持ち込みが可能になっており、カリキュラムで学んだことを選択式で回答する。一方、実技試験では、体位変換、車椅子、食事介助の中から1つが出題され、ロールプレイングで試験を行う。学科試験が60分、実技試験が10分といずれも短時間で終了する試験であり、資格取得のための申請は1年のうちいつでも可能だ。各地域でカリキュラムを実施している教育機関を探して受験の相談をしてみると良いだろう。
また、認定制度を主催している日本医療教育財団でも問い合わせを受けつけている。今後ニーズが増していく介護職において、より有利になる資格だといえるので、スキルを磨きたい人はぜひ注目して欲しい。